HoloLens2のアプリをデプロイする様々な方法
※デプロイ(deploy): 置く、設置など作成したアプリをデバイスや PCにアプリとしておよび配置すること。
ーHololens2を最近使いだした人向けの記事になっております。ー
どうも。前回SonyELF-SR1についての開発記事を書いてからほかにも色々書いてみようと思ったので、今回はHololens2について書いてみようと思います。
目次
1. 方法
1(1). Visual Studio経由(Wi-fi)
1(2). Visual Studio経由(USB)
1(3). Device Portal経由
2. 終わりに
Buildの過程から説明します。初期設定など、一連の流れを知りたい方はこちら の記事をどうぞ。
1. 紹介する方法
Hololens2用に作成したアプリを実機にデプロイする 方法は計3つあります。
(1) visual studioを通してWi-Fiでデプロイする方法
(2) visual studioを通してUSB接続でデプロイする方法
(3) Hololens2のDevice Portalを通してデプロイする方法
何をどうするにしてもまずは作成したアプリをビルドする必要があるのでビルドしましょう。
File → Build Settingのウィンドウを開きます。
- PlatformがUWP(universal Windows Platform)であること
- Sceneが追加されていること
上記の2点を確認した上でbuildボタンを押します。保存先はProject File内であればどこでも大丈夫です。
今回、私は新しくBuildをいうファイルを作ってそこに保存しました。
(1) Visual Studio を通してWi-Fiでデプロイする方法
Build したファイルをVisual Studioで開きましょう。プロジェクトを保存したファイルから拡張子が.slnのfileを開きます。(私の場合:エクスプローラー→プロジェクトファイル→Build→ファイル名.sln)
.slnの拡張子がついたファイルを開くとVisual Studioが立ち上がります。
ワイヤレス(Wi-Fi)でデプロイするために以下4か所ほど設定をいじります。
1. Build Configuration
2. Architecture
3. PC name ※Wi-Fi使用時のみ
4. Device Type
- Build ConfigurationをReleaseに変更します。
Debug, Release, Materなどはアプリの構成の種類です。
Debug:バグやエラーの報告などが表示できる「テスト仕様」
Release:エラーメッセージなどの報告がない人に提供する環境に限りなく近い「本番仕様」
Master:ストアなど公にする際の最終形態
2. Architecture Type をArm64に変更します。
Architecture Type はとてもざっくり説明するとビット数を表すものです。PCの頭脳とも言えるCPUの処理速度によって使用するtypeは変わります。Hololens2の場合はARM64を使用します。
3. PC nameを入力します。※Wi-Fi使用時のみ必要
右端にあるソリューションエクスプローラーからデバッグ→コンピューター名を選択。HoloLens2のIPアドレスを入力します。
IPアドレスに関してはHoloLens2の設定→ネットワークとインターネット→接続しているwifiの詳細オプション→プロパティー内のアドレスから確認することができます。
(ソリューションエクスプローラーが右もしくは左端にない場合はツールバーの表示の欄からソリューションエクスプローラーをクリックしてください。)
4. Device Typeをリモートコンピューターに変更します。
1~4の変更点がきちんと変更されたか確認してください。ちなみに筆者はよくIPアドレスを間違えます。
ツールバーのデバッグからデバッグなしで開始を選択し、デプロイを開始しましょう。
2分ぐらいで完了します。
注:HoloLens2本体がスリープしていますと配置エラーをおこします。適度にかぶるなり操作してください。
また、Device Type横の緑の再生ボタンを押すとことで同様にデプロイを開始することができます。間違えてしまった場合は Ctrl + Pause|Breakボタンでビルドを中止することも可能です。
長所:コードを使わなくていい。標準的なやり方
短所:その日のWi-Fiの調子ですべてが決まる。Wi-Fiがないとそもそも機能しない。
(2) Visual Studio を通してUSBでデプロイする方法
Wi-Fiの時と同様に 1. Build Configuration 2. ArchitectureをRelease、ARM64に変更します。
3. PC NameはWi-Fi使用時のみ必要な過程になります。USB接続を使用する場合はスキップしてください。
4. Device Typeは、デバイスに変更しましょう。
ツールバーのデバッグを開き、デバッグなしでデプロイを開始しましょう。
長所:マシンパワーですべてが解決する。体感早い、問題が起きづらい。
短所:Hololens2の基本セットにUSB to TypeC接続のケーブルは入っていないので別途購入する必要がある。
(3) Device Portalを使用した方法
後でアドレス隠す
Device Portalを使用する場合はいくつか手順が必要です。手順はこちらを参照ください。
HoloLens2のIPアドレスを直接URLに入力し、Device Portalサイトに入ってください。
この方法はアプリを一度パッケージ化して行う方法です。